備忘録

アイドルという生き物がすき

ドリフェスと私の境界線(上)〜DMMシアターの話〜

7月14日、それはとても熱い日だった。

今まで彼らが立った舞台に比べるとけして大きくはない会場だったけれど、会場の熱気だけはドリフェスのステージに負けていなかったんじゃないかと思う。それくらい熱い一日だった。

DMMシアターを訪れたのは昨年9月の初演以来だった。そのときはまだキンブレとReal Dreamのペンライトしか持っていなかったので、ドリカペンライトで奏くんたちを応援するのは初めてだった。

いつもならキャストとキャラクターどちらの推しにするか迷っていたけれど今回は迷わず「これからステージで推したちに着てほしい服」で、心はすっかり2次元にいた。どのドリカを飛ばそうかと悩む時間はアプリ終了以来で、嬉しい反面少しだけ寂しかった。

(余談だがジャンルで言えばDANCE曲、特にギラギラしたパフォーマンスが好きなので推しブランドのAlexandra Zのドリカをセットした。

一番刺さった衣装、スパークリングアイズを着たいつきくんのドリカが欲しかったなあとかサイバーエナメルでバタガを踊る純哉くんはかっこよかったなあとか考えながら開演を待っていた私は、次元の境目が既にわからなくなっていたのかもしれない)

星のようにきらめくドリカの海、その向こうから現れたDearDreamは、KUROFUNEは、この場所で初めて出会った時と変わらない笑顔で迎えてくれた。

目があって、手を振ってくれた。

あなたのファンがいるよ、と気づいてほしくてペンライトを振った。

一生懸命パフォーマンスしているのにずっとスマホを構えているのに、少しだけ罪悪感を覚えた。

目の前に彼らがいることは仮想現実によって生まれた奇跡だったけれど、私の身に起こったことはみんな紛れもない事実だった。

夢のようなステージの、アンコールと全員の挨拶が終わった後、DearDreamとKUROFUNEが歩んできた道、Rの内容を盛り込んだ映像が映し出される。そして最後の「武道館」の文字で一気に現実へと引き戻された。

奏くんたちにとって武道館がどんな位置付けになるのか、いまだによくわからない。

キャストにとってはファイナルステージだけど、奏くんたちにとっては通過点でしかないステージ。だから奏くんたちのライブに来てそのことで泣くのはおかしいとわかっている。それでも、初演の「また会おうね」と今公演の「また会おうね」に感じる重みはまったく違う。私は奏くんたちにここで会えるのは最後だと思ってペンライトを振っている。でも奏くんたちは最後なんて少しも思わずに歌って踊っている。それを思うとなおさら境界を感じずにはいられなかった。

2次元と3次元を行ったり来たりした一時間はまさに5次元を体現したような心地だった。ここ最近の中で一番感情の振れ幅が大きかったように思う。それでも終わった後は迷わず、楽しかった! と言えるライブだった。

これが最後だ、とはっきり感じ取っていたはずなのに、次は7人のALL FOR SMILE! が聴けるかなとふと考えてしまっていた自分は、ますます次元という感覚がわからなくなってしまっている。